三代目のひとり言


バックナンバー
2001年   2002年   
2003年   2004年   2005年   2006年

2007年
   2008年   2009年   2010年   2011年


1月20日 口コミ記事
3月3日 角丸の混雑対処法
3月7日 気仙沼炊き出し
4月20日 寒晒し蕎麦

4月20日 先日炊き出しと、授業の一環としての手打披露に訪れた、気仙沼市立浦島小学校の皆さんから、
      御礼の寄せ書きを贈っていただきました。
      
      喜びと御礼の言葉を読んでいたら、(自分でも意外でしたが)不覚にも涙が出てしまいました。
      人に御礼を言ってもらえる商売をしているありがたさを痛感しました。
      浦島小学校の皆さんも、これからも大変だとは思いますが、
      気仙沼の復興のためにもしっかり頑張っていただきたいと思います。

      ●

      さて、今年も寒晒し蕎麦が解禁になりました。
      山形青年会の皆さんが、寒い中苦労した貴重な蕎麦粉ですが、
      今年も角丸に分けていただけることになりました。
      「寒晒し蕎麦」については、去年のページをご覧下さい。
      
      23日月曜日から、在庫終了まで販売します。
      あの雑味のまったくない、甘味が凝縮されたようなお蕎麦を、ぜひお楽しみください。



3月7日 今年も宮城県気仙沼に炊き出しに行きました。
      去年4月に行って以来、およそ一年ぶり。
      一年経った彼の地への炊き出しを、レポートしたいと思います。

      去年はみそ煮込みをお出ししました。(その様子
      その時から状況は大きく変わりました。
      電気・ガス・水道などは復旧し(水道が時間がかかったそうです)、
      当座の生活に困窮されているわけではありません。(もちろん楽ではないでしょうが)
      その中で営業していらっしゃるお店がある現在、
      無償の炊き出しをすることは、一所懸命自立しようとしているお店の売上を奪い、
      被災地の自立を妨げるのではないかと自問しました。
      山形の山川さんとじっくり相談した結果、
      @やはり、まだ支援は必要ということ。
      A「忘れてない」と伝えるだけでも。
      などを考慮し、小学校にて手打を見せて、打ちたてを食べてもらおうということになりました。
      そして、全国各地から人的物的協力をたくさん頂き、盛大に行こうということになりました。
      私は手打きしめんを担当します。
      そういうわけで、今回は3月5日月曜日の訪問となりました。

      日曜朝から、のぞみ・つばさと乗り継いで5時間。
      今回は中一の息子を手伝い要員に連れて、山形に入りました。
      山川さんのお店、『第二公園山長』をお借りして、仕込みに入ります。
      (お蕎麦なら当日その場で粉から製麺できますが、きしめんは二日掛りなので)
         ←山長さんの五目ラーメンとせいろ。旨い!
      60食分の準備を終え、翌朝、眼を覚ますと10センチほど積雪していました。

      この雪で、高速道路は通行止め。
      あまり雪の降らないはずの仙台付近も大雪で、あちこちで大渋滞です。
      9時に現地入りして仕込みをする予定が、何時になるかすら読めず、
      別部隊で現地を目指す東京・埼玉組と電話連絡し、「勇気ある撤退」も視野に検討しました。
      結局、浦島小学校の校長先生から、「給食の時間を遅らせてもいい」とのお言葉を貰い、
      せっかく楽しみに待ってくれている子供たちがいるなら、と決行。
      シャーベット状の雪に冷や冷やしながら、たどり着いたのが12時でした。
       ←山形麺類組合の車をお借りしました。

      ここからが手早かった。さすが全国麺業青年連合会の中の猛者たち。
      手分けしてかまどを設置し、材料を用意し、30分後には手打を見せられる状態に。
       ←私はひたすらきしめんを。

       ←息子も天ぷら種の仕込み作業に参加。

       ←即席の手打体験もさせたりして。

       ←メニューは手打きしめん、手打蕎麦、揚げたて天ぷら。

      13時には食べ始めることができました。
      みんな仕事が速い!

       
      ↑付近の仮設住宅の方にもお声掛けして、一緒に。

       
      ↑京都の吉村さんは聖護院大根と九条ねぎを差し入れ。
      こんな美味しい大根おろしは食べたことがない。

      
      ↑埼玉自慢の深谷ねぎ。天ぷらでお出ししたら甘くて、お代わり続出。

      その他、埼玉の全麺青連会長より材料費の寄付、
      京都鰹節鰍ウんより、だしの提供をいただきました。
      ありがとうございました。

      
      ↑息子を入れると(撮影者含め)10名の炊き出し部隊。大好きな仲間です。

      打ち立ての手打きしめん。
      打ち立ての手打蕎麦。山形産蕎麦を外二(10:2)で。
      海老・蓮根・深谷ねぎ・エリンギの揚げたて天ぷら。
      薬味のねぎは九条ねぎ。天ぷらには聖護院大根のおろし。
      山葵は本山葵をその場ですりおろして提供します。
      何一つ、どれ一つ、手抜き無しの真剣勝負で。
      私たちも後で食べましたが、ちょっと他では食べられないほどのクオリティーでした。
      これこそが私たちの提供したかった「おもてなし」。
      うどん屋・蕎麦屋だからこそ提供できる、充実したお食事。
      たった一日、たった一食だけでも、楽しい思いをして欲しいという思いです。

      気仙沼は確実に復旧しつつあります。
      信号機もあと数台で、元通りになるところまで来たそうです。
      お店も再開していらっしゃるところが増えてきました。
      一年前あんなに高く積みあがった瓦礫は、奇麗に片付けられていました。
      海には、帆立か牡蠣か、養殖いかだも浮かんでいました。
      でも、海沿いの市街地はやっと更地になったところです。
      あのあたりが元の賑わいを取り戻すには、もうしばらくかかりそうです。

      私たちにとって嬉しかったのは、子供たちの表情に明るさが戻っていたことでした。
      皆さん本当に元気で、楽しそうに美味しそうに何度もお代わりしてくれました。
      去年より前を向いていらっしゃることを実感できました。

      今後はどんな支援になるでしょうか。
      ひょっとしたら、一年後にはもう、私たちの炊き出しは必要なくなっているかも知れません。
      そうしたら私は、どうするかな。
      この炊き出しを通じて知り合った友達と一緒に、「最高に旨い」と称される気仙沼魚を食べに行きましょうか。
      大いに食べて、語って、酒を呑んで、気仙沼に泊まります。
      それを支援と言わないならば、私たち市井の人間にとって続けられる支援なんて難しくなってしまいます。
      今後は訪れるだけ、お金を落とすだけでもいいと思います。
      自己満足だってなんだっていいんじゃないでしょうか。
      きっとそんなことでも、ずっと続けていくことこそが、
      彼の地の復興のほんの一助になるのだと、私は思います。否、なればいいなと思います。
      「がんばろう日本」が、なんとなく色褪せてきた今だからこそ、これから先が大事なんじゃないかな。
      私は忘れません。たとえ細々とでも。「成す偽善者」でいたいと思います。

      最後に。
      去年も書きましたが、支援する側も体力が必要です。
      山形青年会は、この気仙沼の翌日にも、福島県いわき市へ手打蕎麦400食の炊き出しに行きました。
      本当に頭が下がります。
      願わくば、そういうお店にこそ足を運んでいただいて、そのお店を応援してあげてください。
      (もちろん角丸も応援してくれれば嬉しいです。)


      今回ご一緒した方のお店
      ≪山形≫

      ・第二公園山長 023-622-2963
      ・新富
      ・三百坊
      ・お酒「六根浄


      ≪東京≫
      ・銀杏
      ・あとお二人若い方がいらっしゃいましたが、屋号がわかりません。分かり次第更新します。
      ・
       ≪埼玉≫
      ・朝日屋

       ≪ご協賛≫
      ・更科(京都)
       旭庵甚五郎(埼玉)
      ・京都鰹節梶i京都)

3月3日 ずいぶん暖かくなってきました。
      暖かくなってくると、そろそろ角丸のハイシーズンも終わりです。
      だんだんゆったりした雰囲気になってきます。

      角丸の慌ただしい感じがイヤだ!とおっしゃる方は、こんな作戦はいかがでしょう?
      @雨の日を狙う。
        雨降りは角丸の大敵です。
        逆に言うと、雨の中お運び下さったお客様は、ゆっくり過ごしていただける可能性が大きいと思います。
        暇だし困るなあ、と思って客席を見ると、非常にくつろいでいらっしゃるお客様を拝見し、
        たまにはいいか、なんて思います。
      A12:40を狙う。
        12時前や、13時半過ぎに落ち着くのは当たり前ですが、
        ピークを迎える12:00〜12:30のお客様が入れ替わる時間帯が狙い目です。
        年の瀬など、忙しい時期は入れ替えも連続するのですが(非常にありがたいです)、
        この季節になると、12:30〜12:40ごろ、ぽっかりと穴が開くように
        サーっとお客様が引ける時があります。
        混むのを覚悟でいらっしゃったお客様が、「あれ?」って戸惑うほどに。
        13時を過ぎると、意外に第二の波が来ることがありますので、
        12:40の谷間は非常にお勧めする時間帯です。
      他には、夕方もお勧めです。この季節、大抵の日は混んでいません。

      ちょっとしたことで、非常にゆっくりしていただけると思いますので、お勧めします。

      ●

      明日朝から山形に入り、友達の店で仕込みをして、
      月曜は宮城県気仙沼にて被災地炊き出しをしてきます。
      今年は小学校の授業時間に、名古屋流手打を披露し、その後食べてもらう感じでやってきます。
      帰ってきたら、またこのページで報告いたします。

      月曜日、角丸は営業しますが、お蕎麦だけはご用意できませんので、ご了承ください。



1月20日 松も明けてしまいましたが、改めまして、
       本年もこのページにお付き合いくださり、ありがとうございます。
       ぼちぼちと気まぐれに更新していきますので、
       お付き合いくだされば嬉しく思います。

       ●

       少し前、食べログやヤフー知恵袋での「やらせ」問題が出ていました。
       あれは業界内では有名な話でしたので、私は驚きませんでした。
       マスコミの記事よりも口コミのほうが信頼性がある、という時代なんだな、ということに少し驚きました。

       考えてみると、非常にいい記事や番組を作るマスコミもあれば、そうでないものもありました。
       今でも、広告と連動させたグルメ記事の営業電話が、しょっちゅうかかってきます。
       角丸は営業絡みの取材はお受けしません。
       ですが、こうした電話の多さを考えると、世に出るグルメ記事の何割くらいが、
       「本当に美味しい店を」という意図で紹介されているのか、甚だ疑問です。
       まず、ここに口コミ以下の評価しかされない元凶があります。
       (蛇足ですが、素晴らしい知識豊富なライターさんや番組企画者さんも、少数ながらいらっしゃいます。)

       しかし、口コミって本当に信用できますか?
       私は先日、長野県でのスキー帰りに、ラーメンを食べたいと思いました。
       しかし、情報は何も持っていません。
       通りすがりに、美味しそうな店構えのラーメン屋を発見しました。
       すると後輩が、iPhoneでその店の口コミをチェックしたところ、
       「値段の割りにボリュームや値打ち感が無い」
       「だしが薄い」などと書かれていて、ちょっと行く気が失せました。
       でもせっかくだし、これから探すのも面倒だからと、その店に入ってみると、
       味も悪くないし、あの値段であの量はコストパフォーマンス最高だな、と思いました。
       特筆して、遠くからわざわざ食べるほどの味ではありませんが、
       またこの道を通って、何か食べようと思ったときには、また来てもいいな、と思いました。
       帰り道、後輩がつぶやきました。「あの口コミは何だったんだろう?」
       本当のことは、そこへ行かなければ絶対に分からない、そんな当たり前の話をしながら帰りました。

       以前にも、口コミだけのグルメ本に角丸の記事が出たとき、
       明らかにその本のコメントはこのホームページからの引用でした。
       もちろん前日のラーメン屋さんも、その方が行った時はそうだったのかも知れません。
       店主がそれを見て、改良したのかも知れません。
       それともそもそも、私とは感じ方の違う方だったのかも知れません。
       とにかく、私にとってはまったく当てにならない口コミでした。

       私も店をやっていて、すべてのお客様にご満足いただけるわけではありません。
       先日もずいぶんお待たせして、怒ってお帰りになられたお客様もいらっしゃって、
       そういう日はとても気が重いものです。
       少なくとも味だけは皆様に満足していただきたいと、全力でやっているつもりですが、
       それでも全員にご満足いただけるわけではありません。
       その結果、ご満足いただいたお客様はもう一度足を運んでいただけるし、
       そうでないお客様は二度といらしてくれないかも知れません。
       そうした毎日の結果、たくさんのお客様がいらしてくれる店かどうか。
       たくさんのお客様で繁盛している店には、きっとその理由があるはずで、
       (若しくは流行らない理由が少ないはずで)
       繁盛している店はいい店だというのはひとつの目安だと思うのですが、
       如何でしょうか?

       願わくば角丸が多くのお客様にとって、大事なお店でありますように。
       2012年も、頑張ります。
       よろしくお願いいたします。